絶世の令嬢は求愛される

 私がこの学園に入学したのには、
 目的があった。

 姿を消してしまった、双子の姉妹である日かるちゃんを見つけるためだ。

​ 生まれた時から、
 ずっと一緒のはずだったのに。

​「アル」

​ 私はスクールバッグの中にいる、
 リスの姿をした妖精のアルに声をかけた。

​「日かるちゃん、いなかったらどうしよう……」

​「この学園に、か?」

​「うん」

​「いなくても、どうにかなるさ」

​「そうかしら……」

​「闇姫だって、いなくてもどうにかなってるだろ?」

​ とてもそうとは思えなかった。

 私は日かるちゃんがいないと、
 不安で仕方がないのだ。

​「日かるちゃんに、会いたいな……」

​ 私はぽつりと、
 小さく呟いた。