ひまわり畑から帰ってきて数日後。
私の体調は、少しずつ、だけど確実に下り坂に向かっていた。ベッドに横になる時間が増え、るいくんが私の家に来て、寄り添ってくれる時間が何よりの救いだった。
今日叶えるのは、リストの9つ目。
「9. るいくんに、いっぱいの『ありがとう』を伝え
る」。
西日が優しく差し込む私の部屋で、るいくんはベッドの横の椅子に座り、私の少し冷たくなった手を両手で包み込んでくれていた。
「るいくん、聞いて」
私は枕に頭を預けたまま、るいくんの優しい目を見つめた。
「なに?改まって」
るいくんは少し照れくさそうに、でも私の言葉をこぼさないように真剣に耳を傾けてくれる。
「私ね、るいくんにたくさん『ありがとう』って言いたいの。……まずは、あのひまわり畑で私を見つけてくれて、ありがとう。そして、私の病気のことを知っても、怖がらずに一緒にいてくれて、ありがとう」
るいくんの手が、少しだけピクリと震えた。
「それから、毎日学校のノートを取って届けてくれたこと。しょっぱいけど世界一美味しかった卵焼きを作ってくれたこと。プリクラでロボットみたいに緊張してくれたこと……。るいくんと一緒に過ごした全部の時間が、私の人生で一番キラキラしてて、本当に幸せだった。私を『ただの女の子』にしてくれて、本当にありがとう」
涙が、私の目尻からすーっと流れて枕に吸い込まれていく。
るいくんは何も言わず、ただぎゅっと、痛いくらいに私の手を握りしめていた。彼の目からも、堪えきれなくなった涙がポロポロと零れ落ちて、私たちの重なった手の甲を濡らしていく。
「莉緒……。俺の方こそ、ありがとう。お前が俺を見つけてくれたから、俺の止まってた時間は動き出したんだ。だから、勝手に終わらせるようなこと言うなよ……」
「終わらないよ。私の心は、ずっとるいくんの隣にいるから」
私は残った力を振り絞って、るいくんの涙を指先でそっと拭った。
想いをすべて言葉にして伝えることができた。私たちの絆は、何があっても決して消えない本物になったと、そう確信できた瞬間だった。
私の体調は、少しずつ、だけど確実に下り坂に向かっていた。ベッドに横になる時間が増え、るいくんが私の家に来て、寄り添ってくれる時間が何よりの救いだった。
今日叶えるのは、リストの9つ目。
「9. るいくんに、いっぱいの『ありがとう』を伝え
る」。
西日が優しく差し込む私の部屋で、るいくんはベッドの横の椅子に座り、私の少し冷たくなった手を両手で包み込んでくれていた。
「るいくん、聞いて」
私は枕に頭を預けたまま、るいくんの優しい目を見つめた。
「なに?改まって」
るいくんは少し照れくさそうに、でも私の言葉をこぼさないように真剣に耳を傾けてくれる。
「私ね、るいくんにたくさん『ありがとう』って言いたいの。……まずは、あのひまわり畑で私を見つけてくれて、ありがとう。そして、私の病気のことを知っても、怖がらずに一緒にいてくれて、ありがとう」
るいくんの手が、少しだけピクリと震えた。
「それから、毎日学校のノートを取って届けてくれたこと。しょっぱいけど世界一美味しかった卵焼きを作ってくれたこと。プリクラでロボットみたいに緊張してくれたこと……。るいくんと一緒に過ごした全部の時間が、私の人生で一番キラキラしてて、本当に幸せだった。私を『ただの女の子』にしてくれて、本当にありがとう」
涙が、私の目尻からすーっと流れて枕に吸い込まれていく。
るいくんは何も言わず、ただぎゅっと、痛いくらいに私の手を握りしめていた。彼の目からも、堪えきれなくなった涙がポロポロと零れ落ちて、私たちの重なった手の甲を濡らしていく。
「莉緒……。俺の方こそ、ありがとう。お前が俺を見つけてくれたから、俺の止まってた時間は動き出したんだ。だから、勝手に終わらせるようなこと言うなよ……」
「終わらないよ。私の心は、ずっとるいくんの隣にいるから」
私は残った力を振り絞って、るいくんの涙を指先でそっと拭った。
想いをすべて言葉にして伝えることができた。私たちの絆は、何があっても決して消えない本物になったと、そう確信できた瞬間だった。

