今度はにこりと笑って、額に触れるだけのキス。
顔は隠せなくなり、心臓は暴れている。
「し、紫音さんっ私、沸騰してますもう……心臓飛び出そうな勢いで」
「……ん?うん、大丈夫。飛び出ても僕がしまってあげる」
飛び出ることもしまうことも非現実な話。
けど、そのくらい大変だということ、
そうなっても大丈夫だということをお互いに話し、紫音さんはより前傾し私を見下ろしながら頭を撫でる。
ち、近い!
「だいじょーぶ。ちゃんと飛び出さないギリギリのラインで止めるから。少しずつ慣れて?」
……なぜ紫音さんは余裕なんだろうか。
私だけ告白の時も今もいっぱいいっぱいなのに。
「紫音さんは……慣れてたりしますか?」
「え?」
「い、嫌な意味でなくてっ!あまり緊張が見えないというか……余裕があるな、と」
「そう見えるの?それは嬉しいなぁ。こう見えてもめちゃくちゃ背伸びしてるし心臓バッコバコ。……でも僕は男だし?望海ちゃんの前では可愛いShinonじゃなくて、かっこいい紫音でいたいからね」
ぜんぶ僕に任せていいんだよ、と柔らかく微笑んだ紫音さんは、火照る私の頬を撫でると優しく、唇を指でなぞった。
どんな意味?なんて聞くまでもない。
けれど初めてでどうしたらいいのか、頭は真っ白。
それでも、ゆっくりと頷き紫音さんの優しさと温もり自身を委ね、
ファーストキスを捧げた──
映えるキミに恋をする 完



