映えるキミと恋をする



「その子にも言ったけど、ここいらの共学は一つだし。さすがに中学生なわけないな、と思って」

「は?それって……高校まで行ったってこと?」

「ま、会えたのはラッキーだったけどね。少し話してみるだけにしようと思ったけど、紫音ってばデートの約束してたから、つい」


だからだ……。

仕事帰りと言われても少し違和感があったのは。
校門にいたのは紫音さんではなく紫音さんのフリをしていた奏音さんだったから。

格好も、話し方も、カメラのことも私の中でどこかズレがあったのはそのせいだ。



「……ふざけんなよ」


紫音さんの静かな声で思わず私は硬直してしまった。
こんな……こんな口調で話す紫音さん見たことない。


「どんな子か気になったからって、僕のフリをして会うなんてこと……二度とするな」


今、紫音さんの表情は分からない。

けれど、すごく怒っていることだけは分かる。
その怒りが奏音さんに向けられたものでも、しっかりと違和感を口にしないでいた私も悪かったと、反省するしかない。