陽太君はいつも私の隣で


「今日のところはこれでお開きにするか…


お松。料理を下げて玄関先まで迎えてやってくれ」



お松というのは母親の愛称らしい。


結局料理には手をつけられず、


テーブルから料理が下げられ、


玄関の入り口まで案内してくれる。



私は思いがけずお松さんの手を包み込む。


驚いた表情のお松さんは固まって動けないでいた。