好きになったのは大嫌いな先生



健斗さんに入院生活のことのお話を聞いていると、黒縁メガネをかけた別の男の看護師さんが入ってきた。

なんか見たことあるような…
よくよく思い出すと前回入院した時、健斗さんと一緒に私に無理やり採血した人だ。

「美奈ちゃんこんにちはー!俺のこと覚えてるかな?前の入院の時も会ってるんだけど」

「はい、採血の時に無理やり抑えられたから…」

「あぁー…やっぱその記憶だよね。ごめんごめん。俺の名前は宮野悠。下の名前で呼んでくれていいから。俺も健斗と一緒に美奈ちゃんの担当ナースだから、何でも遠慮なく言ってね。」

なんか見た目は黒縁メガネでに短髪で爽やかそうなイメージだけど、話してみるとチャラいというかなんというか…初対面なのに距離がすごく近い感じ。

「あの…質問なんですけど、ここの病棟って男の看護師さん多いんですか?何で私の担当ナースは2人とも男の人なの…」

健斗さんと悠さんは面白そうに2人で笑ってる。私なんか変なこと言ったかな…

「この病棟で男の看護師は、俺と健斗だけだね。美奈ちゃんはなかなかの問題児だからって、先生が俺らを担当にって決めたんだよ。」

「どう言うことですかっ!?私ってすでにそんなに問題児ですか!?」

「じゅうぶん問題児だと思うよ。大人で採血であんなに暴れる人初めて見たかも。暴れたり逃げたりした時に美奈ちゃんのこと制御するには男じゃないと力が足りないからね。」

ニヤニヤと健斗さんにもそんなことを言われ、恥ずかしすぎて消えたい気分。顔が熱くて真っ赤になってる自信がある。

「まぁ先生にも逃げるなって釘は刺されてると思うから、変に逃げたりしないようにね?先生は普段は優しいけど、結構治療には厳しいことで有名だから。あんまり怒らせない方がいいと思うよ。それと、俺たちも!もちろん美奈ちゃんの味方だけどね?治療から逃げるとかそう言うことは見逃してあげれないから、そこら辺はよろしくね。」

2人とも笑ってるけど、目は真剣で、どことなく優しいけど厳しい愁くんと似たような雰囲気を感じる。

今のところ逃げるつもりはもちろんないけど、私の入院生活まだ始まったばかりでどうなっちゃうんだろう