−狂兎の檻−

月曜日――。
学校が始まる。
それだけで、気持ちは深く沈んでしまう。

小鳥遊美月。高校一年生。
私は小さな頃から、人付き合いが苦手だった。
悪気はない。それでも、このおどおどした性格のせいで、気付けば相手を不快にさせてしまう。

いつも人間関係はうまくいかず、私は何度も転校を繰り返してきた。
人が怖い――。
今まで何度も悪意を向けられてきたから。人は、本当に怖い。

鏡を見るたび、それを思い出す。
私のこめかみには、二ミリほどの傷跡がある。幼い頃、いじめの延長で投げられた石によってできた傷だ。