−狂兎の檻−

私は、やってしまったかもしれない。
また視線に気付かれてしまった。
ゆっくりと目を開けた凪くんと、ぱちりと目が合う。

プレゼントを貰った子どもみたいな笑顔で、こちらを見ている。
 
凪くんは嬉しそうにぶんぶんと手を振り始めた。

「美月〜っ!」

授業中なのに。
教室中の視線が、一斉に凪くんへ集まる。
そんなことも気にせず、凪くんはにこっと笑った。