−狂兎の檻−

この人――変。

目を逸らせないでいると、凪くんは真っすぐ私の方へ歩いてきた。
相変わらず、笑顔は可愛い。
なのに、その笑顔の奥に、得体の知れない何かを感じてしまう。

私の隣の席で足を止めると、席に座っていた男の子の顔をにこにこと覗き込んだ。

「ねえねえっ!」
「な、なんですか……?」