−狂兎の檻−

凪くんはフェンスの近くに腰を下ろす。
私は少し距離を空けて、その隣へ座った。

……大丈夫。 きっと、悪い人じゃない。
そう信じたい――。

さっきだって、私が悪口を言われた時、庇ってくれた。だから、大丈夫。 何度も自分に言い聞かせながら、私はそっと膝を抱えた。

「もっと、近くに来てよーっ!!」
「……えっ」

このまま、凪くんのペースに巻き込まれちゃいけない。 そう思うのに――。