−狂兎の檻−

「本当にブスだねっ!」

そう言ったのは、凪くんだった。
え……。

一瞬、頭の中が真っ白になる。
まさか、私のこと……?

胸がちくりと痛む。 でも、凪くんが私に話しかけなければ、こんなふうに注目を集めることもなかったはずだ。

「あーー!!」

凪くんは焦ったように首をぶんぶんと横に振った。

「違うよっ! 美月に言ったんじゃないからねっ!」

必死な様子に、思わず目を見開く。

凪くんはそう言うと、ゆっくりと女の子たちの集団へ視線を向けた。