風呂場のスポンジが柔らかすぎる件について。


​緩く巻いた茶色の髪をポニーテールにして、目がリスみたいにクリクリしてる。


​可愛いのは見た目だけじゃなくて、性格もよくて。


​俺が落ち込んだり悩んでいると、優しく抱きしめて慰めてくれたり、美味しいご飯を作ってくれる。


​だからつい、甘えたくなっちゃって……。



​「でもね、聞いてよ瑠璃ちゃん。床の汚れが全然取れないんだよ?俺、一生懸命頑張ってるんだけど……スポンジが柔らかすぎるせいなのかな?」



​瑠璃ちゃんの手からそっとお玉を受け取って棚に置くと、そのままギュッと彼女を抱きしめた。


​肩に顎をのせて、上目遣いの甘えモード。


​頭をよしよし撫でてくれるのを期待して、わざと困った顔をして見せる。



​「がんばったんだね、えらいね、南くん。あのね、その汚れはしつこいから、元々擦ってもなかなか取れないの。また明日、専用のスプレ洗剤ーでやったほうが綺麗に落ちるよ」


​「そうなんだ、瑠璃ちゃん物知りー。惚れ直しちゃったなぁ。ねぇ、チューしていい?」


​「えっ?」



​俺、さすがに下心見えすぎだろ。


​瑠璃ちゃんが困ってるじゃん。