『イケメンになりたい!』で始めた学校生活、モテすぎてハーレム状態!?もう戻れない...

「失礼します……」

「よく来たね、ツムギくん。一ノ瀬くんの目を盗んで私に会いに来るなんて、ずいぶんと可愛い秘書だ」

神楽坂先輩はデスクから立ち上がると、優雅な足取りで私に近づいてきた。

その手には、上品なテイクアウトのサンドイッチボックスが握られている。

「君のために、学園前の最高級カフェのランチを用意した。一緒に食べよう」

「あ、あの、先輩……脅迫までして、一体僕に何を……」

「何を、だって?君を一ノ瀬くんから『奪い返す』ための、最初の作戦だよ」

神楽坂先輩は、私をソファに座らせると、自分もすぐ隣に腰掛けた。

一ノ瀬くんの時のように強引ではないけれど、逃げ道を完璧に塞ぐような、計算し尽くされたスマートな密着。

「ほら、あーんしなさい」

「えっ!? い、いや、自分で食べられます!」

「秘書の仕事は、主人の言うことを聞くことだよ? 食べないなら、今すぐあのカルテのデータを……」

「た、食べます! 食べればいいんでしょ!」

私はヤケクソになりながら、先輩の差し出した高級サンドイッチをパクリと口に咥えた。