翌朝、私は昨日以上の重い足取りで学校へと登校した。
下駄箱の周辺では、相変わらず女子たちが「ツムギくん、おはよう!」とキャーキャー騒いでいるけれど、今日の私の頭の中は一ノ瀬くんの言葉で一杯だった。
「みんな、おはよう。今日も良い天気だね」
いつもの王子様スマイルを振り撒きながら、なんとか教室へ向かおうと中央階段を上がった、その時。
「おはよう、ツムギくん。朝からずいぶんと人気者だね」
階段の上から、あの洗練された艶のある声が降ってきた。見上げると、そこには腕章を巻いた神楽坂先輩が、優雅に腕を組んで立っていた。
「あ、神楽坂先輩……。おはようございます」
私は慌てて低めの声を出し、お辞儀をした。
周りの女子たちが「キャーッ! 副会長とツムギくんのツーショット!」「朝から尊い!」と、早くもスマホのカメラを向け始めている。
「昨日の仕事の続きだけどね、今日の放課後も、遅れずに生徒会室へ来なさい。俺が直々に、君に秘書としての『特別な教育』を施してあげるから」
神楽坂先輩はわざと周りに聞こえるようなトーンで言い、眼鏡の奥の瞳を妖しく光らせた。
『特別な教育』だなんて、女子たちが聞いたら別の意味で大騒ぎするようなキケンなワードだ。
「おい。朝からうちのクラスの奴に、妙な用事作んなよ、先輩」
背後から、さらに低い、地を地を這うような声が響いた。
振り返ると、ポケットに手を突っ込み、睨みつけるような目で階段を上がってくる一ノ瀬くんの姿があった。
朝の階段の踊り場。学園の絶対的エリート・神楽坂先輩と、クラスの孤高の天才・一ノ瀬くん。二人のイケメン男子が、私を挟んで正面から対峙した。
下駄箱の周辺では、相変わらず女子たちが「ツムギくん、おはよう!」とキャーキャー騒いでいるけれど、今日の私の頭の中は一ノ瀬くんの言葉で一杯だった。
「みんな、おはよう。今日も良い天気だね」
いつもの王子様スマイルを振り撒きながら、なんとか教室へ向かおうと中央階段を上がった、その時。
「おはよう、ツムギくん。朝からずいぶんと人気者だね」
階段の上から、あの洗練された艶のある声が降ってきた。見上げると、そこには腕章を巻いた神楽坂先輩が、優雅に腕を組んで立っていた。
「あ、神楽坂先輩……。おはようございます」
私は慌てて低めの声を出し、お辞儀をした。
周りの女子たちが「キャーッ! 副会長とツムギくんのツーショット!」「朝から尊い!」と、早くもスマホのカメラを向け始めている。
「昨日の仕事の続きだけどね、今日の放課後も、遅れずに生徒会室へ来なさい。俺が直々に、君に秘書としての『特別な教育』を施してあげるから」
神楽坂先輩はわざと周りに聞こえるようなトーンで言い、眼鏡の奥の瞳を妖しく光らせた。
『特別な教育』だなんて、女子たちが聞いたら別の意味で大騒ぎするようなキケンなワードだ。
「おい。朝からうちのクラスの奴に、妙な用事作んなよ、先輩」
背後から、さらに低い、地を地を這うような声が響いた。
振り返ると、ポケットに手を突っ込み、睨みつけるような目で階段を上がってくる一ノ瀬くんの姿があった。
朝の階段の踊り場。学園の絶対的エリート・神楽坂先輩と、クラスの孤高の天才・一ノ瀬くん。二人のイケメン男子が、私を挟んで正面から対峙した。

