サラサラの黒髪をきっちりと整え、細縁の眼鏡の奥から、冷徹で計算高い瞳が私を見下ろしている。
制服の着こなしも完璧で、胸元には『生徒会副会長』の黄金のバッジが光っていた。
圧倒的なエリートオーラと、逃げ場をなくすような威圧感。直感で分かった。
この人は、一ノ瀬くんやクラスの男子とは、決定的に何かが違う。
「あ、はい……。1年の、小鳥遊ツムギですが。……あの、先輩は?」
私は慌てて、いつもの低めの『王子様ボイス』を作って、丁寧にお辞儀をした。
けれど、その先輩は私の挨拶を無視して、一歩、また一歩と、私との距離を詰めてくる。
「私は2年の『神楽坂 蓮(かぐらざか れん)』生徒会で副会長を務めている」
神楽坂先輩は、私の目の前で足を止めると、細い指先で眼鏡の位置をクイッと直した。
「君の噂は、生徒会室まで届いているよ。入学初日から全校生徒を巻き込む大騒動を起こし、女子たちを調教して親衛隊まで作らせている、1年の可愛い王子様……」
先輩の鋭い視線が、私の顔を、そして首元を、まるでスキャンするようにじっくりと観察していく。
「……あの、先輩? 僕が何か、学校の規則に違反することでもしましたか?」
私は背中に冷や汗を流しながらも、神楽坂先輩をまっすぐに見つめ返した。ここで目を逸らしたら、負ける。
「いや、違反はしていない。……ただ、少し『奇妙』だと思ってね」
制服の着こなしも完璧で、胸元には『生徒会副会長』の黄金のバッジが光っていた。
圧倒的なエリートオーラと、逃げ場をなくすような威圧感。直感で分かった。
この人は、一ノ瀬くんやクラスの男子とは、決定的に何かが違う。
「あ、はい……。1年の、小鳥遊ツムギですが。……あの、先輩は?」
私は慌てて、いつもの低めの『王子様ボイス』を作って、丁寧にお辞儀をした。
けれど、その先輩は私の挨拶を無視して、一歩、また一歩と、私との距離を詰めてくる。
「私は2年の『神楽坂 蓮(かぐらざか れん)』生徒会で副会長を務めている」
神楽坂先輩は、私の目の前で足を止めると、細い指先で眼鏡の位置をクイッと直した。
「君の噂は、生徒会室まで届いているよ。入学初日から全校生徒を巻き込む大騒動を起こし、女子たちを調教して親衛隊まで作らせている、1年の可愛い王子様……」
先輩の鋭い視線が、私の顔を、そして首元を、まるでスキャンするようにじっくりと観察していく。
「……あの、先輩? 僕が何か、学校の規則に違反することでもしましたか?」
私は背中に冷や汗を流しながらも、神楽坂先輩をまっすぐに見つめ返した。ここで目を逸らしたら、負ける。
「いや、違反はしていない。……ただ、少し『奇妙』だと思ってね」

