「本当に、ごめんなさい。みんなを騙すつもりなんてなかった、なんて言いません。最初はただ、イケメンになりたいっていう、私の身勝手な理由で始めた男装でした」
客席に向かって、私は深く、深く頭を下げた。ウィッグの髪が視界を遮る。
「男のフリをして学校生活を始めてみたら、みんながすごく優しくしてくれて、たくさんチヤホヤしてくれて……。いつの間にかモテすぎてハーレム状態みたいになって、毎日がすごく楽しかったです。でも、楽しければ楽しいほど、いつ正体がバレるか怖くて、毎日ハラハラして、生きた心地がしませんでした」
頭を下げたまま、私は涙で震える声を必死に絞り出す。
「誰かに無理やりバラされる前に、みんなを騙したままの最低な偽物の王子様でいる前に……私は自分から、本当のことを言うべきだって思ったんです。みんなが私にくれた純粋な応援や笑顔に、これ以上、嘘で応え続けるのは絶対に良くないって……そう思ったから」
体育館の中は、さっきまでのクイズ大会の熱気が嘘のように、重苦しい静寂とざわめきに包まれていた。
女の子たちの顔には、怒りや、悲しみや、混乱が入り混じっている。私が手に入れた『完璧な学園生活』が、今、私のこの手によって、音を立てて粉々に崩壊していこうとしていた。
だけど、私の心の中には、不思議と後悔はなかった。
頭をゆっくりと上げると、隣に立つ一ノ瀬くんが、酷く切なそうで、だけど私の『覚悟』を誰よりも誇らしく思うような、最高に熱くて優しい瞳で私を見つめていた。
「私の身勝手な嘘で、みんなを傷つけてしまって、本当にごめんなさい……っ!」
私の目から、大粒の涙がポロポロと溢れ落ちて、ステージの床に小さな水たまりを作る。
全校生徒への正体の告白。
客席に向かって、私は深く、深く頭を下げた。ウィッグの髪が視界を遮る。
「男のフリをして学校生活を始めてみたら、みんながすごく優しくしてくれて、たくさんチヤホヤしてくれて……。いつの間にかモテすぎてハーレム状態みたいになって、毎日がすごく楽しかったです。でも、楽しければ楽しいほど、いつ正体がバレるか怖くて、毎日ハラハラして、生きた心地がしませんでした」
頭を下げたまま、私は涙で震える声を必死に絞り出す。
「誰かに無理やりバラされる前に、みんなを騙したままの最低な偽物の王子様でいる前に……私は自分から、本当のことを言うべきだって思ったんです。みんなが私にくれた純粋な応援や笑顔に、これ以上、嘘で応え続けるのは絶対に良くないって……そう思ったから」
体育館の中は、さっきまでのクイズ大会の熱気が嘘のように、重苦しい静寂とざわめきに包まれていた。
女の子たちの顔には、怒りや、悲しみや、混乱が入り混じっている。私が手に入れた『完璧な学園生活』が、今、私のこの手によって、音を立てて粉々に崩壊していこうとしていた。
だけど、私の心の中には、不思議と後悔はなかった。
頭をゆっくりと上げると、隣に立つ一ノ瀬くんが、酷く切なそうで、だけど私の『覚悟』を誰よりも誇らしく思うような、最高に熱くて優しい瞳で私を見つめていた。
「私の身勝手な嘘で、みんなを傷つけてしまって、本当にごめんなさい……っ!」
私の目から、大粒の涙がポロポロと溢れ落ちて、ステージの床に小さな水たまりを作る。
全校生徒への正体の告白。


