「ツムギ! 一ノ瀬! お前らこんなところで何油断してんだよ!」
甘い雰囲気を破るように、廊下の向こうからドカドカと走ってきたのは、同じクラスの男子たちだった。
「あ、みんな、どうしたの?」
私は瞬時に完璧な『ツムギ』の王子様スマイルに戻り、一ノ瀬くんから一歩距離を取った。一ノ瀬くんも「あぁん? なんだよ」と、いつもの気怠そうな男友達の態度を貼り直す。
「どうしたのじゃねぇよ! これから体育館で、クラス対抗の『芸術文化クイズ大会』が始まるんだよ! うちのクラス、ツムギと一ノ瀬をエースとしてエントリーしてんだから、早く来い!」
「ええっ!? クイズ大会なんてあったの!?」
「忘れてたのかよ! ほら、行くぞ!」
男子たちに背中をドンドンと押されながら、私と一ノ瀬くんは再び賑やかな体育館へと連れ戻されてしまった。
体育館のステージの上には、各クラスの代表チームがズラリと並んでいる。
私と一ノ瀬くんがステージに上がった瞬間、館内を埋め尽くす女子生徒たちから、今日一番の大歓声が巻き起こった。
「キャーッ! ツムギ様――ッ!! 頑張って――ッ!!」
「一ノ瀬くんとツムギ様のコンビ、最高すぎる――ッ!!」
午前中のあの恐ろしい暴露の危機が嘘みたいに、今のステージの上は、純粋な熱気と笑顔だけで満ち溢れている。
私は隣に立つ一ノ瀬くんと、一瞬だけ強く目を合わせた。
「一ノ瀬くん、絶対に優勝しようね」
「おう。お前が隣にいるなら、負けるわけねぇだろ」
一ノ瀬くんは少しだけ不敵に口元を歪め、拳を小さく突き出してきた。私が自分の拳をそこにコツンと合わせると、クラスの女子たちの悲鳴のような大歓声がさらに一段と大きくなった。
男装のイケメン『ツムギ』としての真剣な闘い。だけど、心の中では彼氏と繋がっているという最高の無敵感を胸に、私たちはクイズ大会のスタートラインに立ったのだった。
甘い雰囲気を破るように、廊下の向こうからドカドカと走ってきたのは、同じクラスの男子たちだった。
「あ、みんな、どうしたの?」
私は瞬時に完璧な『ツムギ』の王子様スマイルに戻り、一ノ瀬くんから一歩距離を取った。一ノ瀬くんも「あぁん? なんだよ」と、いつもの気怠そうな男友達の態度を貼り直す。
「どうしたのじゃねぇよ! これから体育館で、クラス対抗の『芸術文化クイズ大会』が始まるんだよ! うちのクラス、ツムギと一ノ瀬をエースとしてエントリーしてんだから、早く来い!」
「ええっ!? クイズ大会なんてあったの!?」
「忘れてたのかよ! ほら、行くぞ!」
男子たちに背中をドンドンと押されながら、私と一ノ瀬くんは再び賑やかな体育館へと連れ戻されてしまった。
体育館のステージの上には、各クラスの代表チームがズラリと並んでいる。
私と一ノ瀬くんがステージに上がった瞬間、館内を埋め尽くす女子生徒たちから、今日一番の大歓声が巻き起こった。
「キャーッ! ツムギ様――ッ!! 頑張って――ッ!!」
「一ノ瀬くんとツムギ様のコンビ、最高すぎる――ッ!!」
午前中のあの恐ろしい暴露の危機が嘘みたいに、今のステージの上は、純粋な熱気と笑顔だけで満ち溢れている。
私は隣に立つ一ノ瀬くんと、一瞬だけ強く目を合わせた。
「一ノ瀬くん、絶対に優勝しようね」
「おう。お前が隣にいるなら、負けるわけねぇだろ」
一ノ瀬くんは少しだけ不敵に口元を歪め、拳を小さく突き出してきた。私が自分の拳をそこにコツンと合わせると、クラスの女子たちの悲鳴のような大歓声がさらに一段と大きくなった。
男装のイケメン『ツムギ』としての真剣な闘い。だけど、心の中では彼氏と繋がっているという最高の無敵感を胸に、私たちはクイズ大会のスタートラインに立ったのだった。


