『イケメンになりたい!』で始めた学校生活、モテすぎてハーレム状態!?もう戻れない...

夕闇に響いた私の声。言い終えた瞬間、一ノ瀬くんの顔がみるみるうちに真っ赤に染まっていくのが、夕暮れの光の中でもはっきりと分かった。いつもぶっきらぼうな彼の耳の端まで、これ以上ないくらい真っ赤になっている。


「あ……」

彼が何か言いかけた、その次の瞬間だった。

ドンッ、と強い衝撃と共に、私の視界が急に真っ暗になった。

一ノ瀬くんが私の両肩を強引に引き寄せ、そのまま自分の広い胸の中へと力任せに抱きしめてきたのだ。


「ひゃっ……!?」

「……黙れ。こっち見んな」

耳元で、一ノ瀬くんの低くて、だけど心臓が壊れそうなくらい激しく動揺している声が響く。


彼の大きな腕の中にすっぽりと閉じ込められて、私の顔は彼の日焼けした体操着の胸元にギュッと押し付けられていた。

包み込まれるような彼の熱い体温と、男の子らしい柑橘系の汗の匂いが、一気に鼻腔をくすぐる。

ドクンドクンと、私のものじゃない、一ノ瀬くんの激しすぎる心臓の音が、私の耳に直接ドクドクと伝わってきた。


「一ノ瀬、くん……?」

抱きしめる腕の力が、さらにぎゅっと強くなる。

私を壊さないように、だけど絶対に離さないというように、大きな手が私の背中を優しく包み込んだ。


「……俺もだよ、ツムギ」


彼の口から零れたその言葉に、私の心臓が大きく跳ね上がった。

「お前が他の女子に囲まれて笑ってるの見るたびに、頭がおかしくなりそうなくらいイライラして、嫉妬して……。俺が好きなのは、学校中の誰も知らない、ただの泣き虫で可愛い『紬』だけなんだよ」

耳元で囁かれる彼の熱い本音に、今度は私の顔が爆発しそうなくらい熱くなる。


「……あー、クソ。本当は、俺から先に言うつもりだったのに。お前に先越されて、格好つかねぇじゃん……」


一ノ瀬くんは悔しそうにボソッと悪態をついた。