『イケメンになりたい!』で始めた学校生活、モテすぎてハーレム状態!?もう戻れない...

私が女子にモテすぎている弊害は、思わぬ形で現れ始めた。

ある日の休み時間、クラスの女子数人が、真剣な顔をして私の席に集まってきた。

中心にいるのは、クラスのまとめ役でもある元気な女の子、美咲(みさき)ちゃん。

「ツムギくん、ちょっといいかな?」

「うん、どうしたの? 美咲ちゃん」

私は小首を傾げて、首元を優しく見つめながら微笑みかけた。それだけで美咲ちゃんは

「――っ」と一瞬言葉を詰まらせ、顔を真っ赤にする。

「あ、あのね! 実は……ツムギくんの人気が凄すぎて、他クラスとか先輩の女子からも毎日待ち伏せされてるでしょ?」

「え? ああ、確かに、移動教室の時とか、ちょっと廊下が賑やかだね」

「それ、危ないから! 私たちB組の女子で『ツムギくん親衛隊』を結成したの!」

(……しんえいたい!?)

驚く私に、美咲ちゃんは誇らしげに一枚のバッジを見せてくれた。

そこには『ツムギ命』と書かれている。

「今日からツムギくんの移動の時は、私たちが周りをガードするから! 悪い虫(他クラスの女子)がつかないようにね!」

「あはは……みんな、ありがとう。でも、無理はしないでね? 君たちが怪我をしたら、僕、すごく悲しいから」

私は少し眉を下げて、困ったような、でも愛おしそうな王子様スマイルを放った。

「キャーーーッ!」と教室中に響き渡る女子たちの歓声。

隣の席でそれを見ていた一ノ瀬くんが、「お前、マジで罪なやつだな……」と呆れたようにため息をついたのを、私は聞き逃さなかった。