「嘘つかれてるとも知らねぇで、可哀想なやつだよなぁアイツも」
「ウチらのグループに入れたからって友達にでもなったつもりかなぁ」
「まあ、アイツいたら便利だけどね~!チケットとか取ってきてくれるし?席取りしてくれるし……あと荷物持ちとしては優秀!」
僕は頭から冷水をかけられたような気分になりました。
彼らは最初から、僕を友達とは思っていなかったのでしょう。
積み上げてきたはずの信頼は、友情はどこへやら。
ただ都合良く使われていただけという結果だけが残り、火照った体を冷ましていきました。
Aがあくびをしながら背伸びをします。
「アイツまだこねぇし、先に帰ろうぜ?用事を思い出したって事にしてさ……適当な理由とかつければ、勝手に納得してくれるだろ」
それを合図かのように、4人が並んで神社を後にしました。
誰もいなくなった境内に、僕一人が立っています。
静まり返ったその場所の空気は重く、得体の知れない何かが、僕の耳元で囁くのを感じました。
その瞬間、フッと体が軽くなったんです。
僕は、朽ち果てた社へと視線を向けました。
もう神様はいないはずのその場所には、誰かの悪意で持ち込まれたであろうワラ人形が一体。
ホコリを被ったそれに気づけたのは、偶然だったのでしょうか。
僕はそれを拾い上げ……そして、“ある事”を祈ったんです。



