白手 憂怜の怖いお手紙


引っ越しの手伝いで疲れていた私は、まだ慣れない自室に布団を敷いて、寝る準備をしていました。

持ってきていた(まくら)も頭元に置き、布団に入って横になりました。

人生初めての一人部屋という事に興奮していたのでしょうか。

中々その日は寝つけなくて、スマホの電源を入れました。

暗い部屋の中で液晶画面がぼんやりと光りを放って、お気に入りの動画が流れていきます。

仰向けでスマホを見ていると腕がキツくなってきて、私は寝返りをうちました。

視線の先に、暗いベッドの下が見えます。

スマホからもれ出る光りで、僅かにベッドの下が照らされました。

その瞬間、私は悲鳴を上げたんです。

それを聞いた家族が大慌てで私の部屋に集まってきて、私はすぐに天井の明かりを点けました。


「どうした!?」


心配する父に、私は震える指先をベッドの下に向けました。


「ベッドの下に誰かいた!男の人!」


「えっ!?」


侵入者の予感に両親の顔が真っ青になります。


「は?そんなわけないでしょ…」


半信半疑の弟が床に伏せて、ベッドをのぞき込みます。


「ダメ!危ないって!」


不審者がいると思っていた私は急いで弟の体を引っ張ろうとしましたが、その前に彼は体を起こしました。


「誰もいないよ」