白手 憂怜の怖いお手紙


憂怜ちゃん、うらめし夜。

憂怜ちゃんも皆さんも、普段エレベーターを使いますか?

私の住む三階建てのアパートには3人ほどが乗れる小さめのエレベーターがついています。

学生の私は家から学校まで自転車で15分の距離を往復する毎日で、少しでも楽をしたいがためにエレベーターを使用していたのですが……。

それは、もうできなくなってしまいました。

今回書かせてもらうお手紙の内容は、そのエレベーターに関するお話です。

アパートの一階から二階、そして三階を繋ぐそのエレベーターには不思議な事に階数を示すボタンが5つありました。

書きました通り、住んでいるアパートは三階建てです。

四階と五階はありません。

夏の蒸し暑いある日の事です。

いつものように学校から自転車をこいでクタクタになって帰ってきた私は、エレベーターに乗り込みました。

三階のボタンを押して扉を閉じます。

その時、こちらへ向かってくる人影に気づいた私は慌てて開くボタンを押したんです。

白い服を着た女の人がエレベーターに入り、私は隅っこに佇む彼女に視線を向けました。

ふわりとお線香の匂いがしたのを覚えています。


「えっと、何階ですか?」


私が聞くと、女の人はうつむいたまま呟きます。


「五階でお願いします」