白手 憂怜の怖いお手紙


憂怜さん、うらめし夜。

暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。

もうすぐお盆がやってきますね。

憂怜さんも視聴者の皆様も、お墓参りに行くご予定はありますか?

私は50代になった今でも、家族で先祖のお墓参りに行っています。

今日は去年のお盆に30代の娘から聞いたお話を語らせていただきたいと思います。

その日もセミの鳴き声が響き渡る中、私共は家族で集まり山中にある先祖のお墓参りをしていました。

近隣の住民の方のご厚意で草木に囲まれた道は整備されており、お墓までの道のりは比較的歩きやすくなっています。

それが毎年どんなに助かる事か。

近くの水路で水を確保して進むので、移動が楽だと足腰にかかる負担も減りました。

汲んだばかりのペットボトルに入った水を持ち、先頭を歩くのは20代の息子です。

彼のもう片方の手にはそこら辺で拾った木の枝。

これを振り回して虫を追い払い、木から垂れ下がったクモの巣を取ってくれています。

その後ろから私、旦那と続き……最後尾はいつも娘でした。

彼女はこの山に入ると、いつも何かに怯えていました。

この子、そんなに虫が嫌いだったかしら……。

そう思いながらお墓参りを済ませます。

やはり娘だけは、お墓を掃除している間もソワソワと落ち着きがありません。

その視線はお墓と繋がる山の中に注がれています。