白手 憂怜の怖いお手紙


遊んでいる途中で強制的に連れて帰ったので、泣かれたり文句を言われたりするかな?と思いましたが…特にそんな事もなく。

普通にお絵かきをして、おやつを食べて…ニコニコと過ごすゆーちゃんに、私は話しかけました。


「さっきはごめんね、ゆーちゃん」


「なにがー?」


「何がって…ブランコで遊んでたのに、お姉ちゃんが途中で降ろしちゃったでしょ?怒ってないのかなって」


「んー?おぼえてない」


妹はあのブランコで遊んでいた事を忘れていました。

そんな事、あるんでしょうか。

とにかく、本人が“覚えてない”と言っているなら話を蒸し返すのも良くないと思い、その日は二人でアニメを見て過ごしました。

それから数日が経った今、ゆーちゃんはあのブランコの存在を忘れたかのように、今まで通り団地の遊具で遊んでいます。

だけど私は、あのなんとも言えない不思議な時間を忘れる事ができませんでした。

それで今日、あのブランコを見に行ってみたのですが…そこには子供の姿は無く。

代わりに工事道具を持った男の人が三人いました。

話を聞いてみると、あのブランコを取り外すために来たみたいで…。

ブランコ自体は前からあった物らしいのですが、老朽化が激しいため撤去する事になったという事です。