二時間目、三時間目…と放課後に近づいていく。
帰りのホームルームが始まると、今まで感じたことないくらい体が熱く感じる。葉名と美織は今どんな気持ちなんだろう、本当にあの体育館裏と教室にいてくれるのだろうか。
二人に視線を向けるけど、特に変わらず担任の話を聞いていた。明日は避難訓練があるらしい、それだけ聞いていた。
礼をした後、すぐに葉名は教室を出て行った。僕も帰宅する波に流れて教室を出た。美織には申し訳ないけど、透にお願いすることにしよう。
僕は靴を履き替えて、体育館の方に少しだけスピードを速めた。角を曲がると、…本当に葉名はいた。
いつも周りには誰かがいる葉名が今日は一人だ。少しだけ風が吹いて、葉名の短い髪がサラサラと靡く。折ったスカートの裾もヒラヒラと揺れる。
「来てくれてありがとう、旬くん」
いつも遠くから聞いていた彼女の声。そんな彼女が僕の名前を呼んでいる。まだ夢から覚めていない気持ちだ。
「うん」
他に何を言えば分からなくて、小さい声で頷いた。
「あのさ好きな人っている?」
「ううん、いないよ」
僕ははにかみながら答えた。葉名は良かった、と小さく呟いた。
スポットライトが当てられているように、日差しの強い太陽が僕たちを照らす。
「私旬くんの笑ってる姿がすごく好きなんだ。何と言えばいいんだろう...素敵なんだよね」
あまり言われたことのないことを言ってもらえて僕の顔が熱くなることを感じる。太陽のせいだよね。
「だからもし良かったら、その笑顔を私の物にしたいです」
返事はまた教えて、と言って葉名は顔を真っ赤にして走って行った。あ〜恥ずかしい〜、と顔を押さえながら走る姿が可愛い。
僕は葉名の言葉を思いながら、複雑な気持ちで教室に戻った。
ガラガラ、とドアを開ければ透と美織がこっちを見る。僕が来たことに気づいた、透はカバンを持って教室を出た。
掃除が終わった教室には、もう美織一人しかいなかった。
「遅くなってごめん」
美織は長い髪を触り、耳を赤らめていた。
「ううん、全然大丈夫だよ」
美織は深呼吸した後、「実は…」と続きた。
「いつも旬君のことを見ていて、さりげない優しさが本当にカッコイイなと思ってて、すごく好きです」
「回答はすぐ求めないから、もしよければ、私と付き合ってください」
ストレートに美織は僕に気持ちを伝えてくれた。
「ありがとう、ちゃんと考えてまた答えさせてください」
僕はそう答えると、美織はじゃあ私塾だから、と言って教室を出た。
一人残された教室にはまだまだ沈まない西日が差し込んでいた。
不思議な出来事でごちゃごちゃの頭のまま、駅までなんとか歩く。改札前のベンチに透が待ってくれているらしい。待たせるのは良くないと分かってるけど足が思うように進まない。
駅の階段を手すりを使いながら登る。錆びた手すりだ。使いたくなくても、階段を登るには手すりを使う以外方法がなかった。
登った先の改札の前のベンチにスマホを触っている透はいた。
「透、遅くなってごめんー」
僕に気づいた透はスマホをカバンに直して立ち上がった。
「ううん、全然。それよりもどんな感じだった?」
僕は少し前の出来事をできる限り分かりやすく透に伝えた。
僕の話が終わり、「なるほど、そんな感じだったんだ」と透は言った。
僕は語彙力がないと言われるからちゃんと伝わるか不安だったけど、なんとか伝わったみたいだ。
「教室で美織何か言ってた?」
「なんか葉名ちゃんも今日告ること知ってて、今行ってるんだよね、って聞かれた」
「そうだったんだ」
美織は葉名が僕に告白することを知ってたんだ...。葉名は逆に知っていたのだろうか。
「僕は一体どうすればいいんだろう」
「今旬の中でどっちかって本当は決まってるんじゃない?」
例えば醤油ラーメンか味噌ラーメンかみたいな、と透は続けた。確かにほんの一ミリの差ぐらいだけど…あの子の方がタイプかも知れない。でも…
「一人には選べないかな」
「そっか。徐々に仲良くなる内に決めていったらいいんじゃない?」
電車が近づいてきた音が鳴り響いた。乗ろっ、と言い僕たちは少し走り気味で改札を通った。
明日からの僕は何しているだろう。
帰りのホームルームが始まると、今まで感じたことないくらい体が熱く感じる。葉名と美織は今どんな気持ちなんだろう、本当にあの体育館裏と教室にいてくれるのだろうか。
二人に視線を向けるけど、特に変わらず担任の話を聞いていた。明日は避難訓練があるらしい、それだけ聞いていた。
礼をした後、すぐに葉名は教室を出て行った。僕も帰宅する波に流れて教室を出た。美織には申し訳ないけど、透にお願いすることにしよう。
僕は靴を履き替えて、体育館の方に少しだけスピードを速めた。角を曲がると、…本当に葉名はいた。
いつも周りには誰かがいる葉名が今日は一人だ。少しだけ風が吹いて、葉名の短い髪がサラサラと靡く。折ったスカートの裾もヒラヒラと揺れる。
「来てくれてありがとう、旬くん」
いつも遠くから聞いていた彼女の声。そんな彼女が僕の名前を呼んでいる。まだ夢から覚めていない気持ちだ。
「うん」
他に何を言えば分からなくて、小さい声で頷いた。
「あのさ好きな人っている?」
「ううん、いないよ」
僕ははにかみながら答えた。葉名は良かった、と小さく呟いた。
スポットライトが当てられているように、日差しの強い太陽が僕たちを照らす。
「私旬くんの笑ってる姿がすごく好きなんだ。何と言えばいいんだろう...素敵なんだよね」
あまり言われたことのないことを言ってもらえて僕の顔が熱くなることを感じる。太陽のせいだよね。
「だからもし良かったら、その笑顔を私の物にしたいです」
返事はまた教えて、と言って葉名は顔を真っ赤にして走って行った。あ〜恥ずかしい〜、と顔を押さえながら走る姿が可愛い。
僕は葉名の言葉を思いながら、複雑な気持ちで教室に戻った。
ガラガラ、とドアを開ければ透と美織がこっちを見る。僕が来たことに気づいた、透はカバンを持って教室を出た。
掃除が終わった教室には、もう美織一人しかいなかった。
「遅くなってごめん」
美織は長い髪を触り、耳を赤らめていた。
「ううん、全然大丈夫だよ」
美織は深呼吸した後、「実は…」と続きた。
「いつも旬君のことを見ていて、さりげない優しさが本当にカッコイイなと思ってて、すごく好きです」
「回答はすぐ求めないから、もしよければ、私と付き合ってください」
ストレートに美織は僕に気持ちを伝えてくれた。
「ありがとう、ちゃんと考えてまた答えさせてください」
僕はそう答えると、美織はじゃあ私塾だから、と言って教室を出た。
一人残された教室にはまだまだ沈まない西日が差し込んでいた。
不思議な出来事でごちゃごちゃの頭のまま、駅までなんとか歩く。改札前のベンチに透が待ってくれているらしい。待たせるのは良くないと分かってるけど足が思うように進まない。
駅の階段を手すりを使いながら登る。錆びた手すりだ。使いたくなくても、階段を登るには手すりを使う以外方法がなかった。
登った先の改札の前のベンチにスマホを触っている透はいた。
「透、遅くなってごめんー」
僕に気づいた透はスマホをカバンに直して立ち上がった。
「ううん、全然。それよりもどんな感じだった?」
僕は少し前の出来事をできる限り分かりやすく透に伝えた。
僕の話が終わり、「なるほど、そんな感じだったんだ」と透は言った。
僕は語彙力がないと言われるからちゃんと伝わるか不安だったけど、なんとか伝わったみたいだ。
「教室で美織何か言ってた?」
「なんか葉名ちゃんも今日告ること知ってて、今行ってるんだよね、って聞かれた」
「そうだったんだ」
美織は葉名が僕に告白することを知ってたんだ...。葉名は逆に知っていたのだろうか。
「僕は一体どうすればいいんだろう」
「今旬の中でどっちかって本当は決まってるんじゃない?」
例えば醤油ラーメンか味噌ラーメンかみたいな、と透は続けた。確かにほんの一ミリの差ぐらいだけど…あの子の方がタイプかも知れない。でも…
「一人には選べないかな」
「そっか。徐々に仲良くなる内に決めていったらいいんじゃない?」
電車が近づいてきた音が鳴り響いた。乗ろっ、と言い僕たちは少し走り気味で改札を通った。
明日からの僕は何しているだろう。



