『ありがとうございました』
いつものように笑顔で頭を下げる。
夜のお店では、それが当たり前だった。
この世界に入って3ヶ月、
毎日沢山のお客さんと話す。
その繰り返し。
だから、
その日もいつもと変わらない夜になると思っていた。
彼、、、りくと君が来るまでは。
第一印象は、正直にいうと怖い人だった。
怖いなと思いながらも、いつも通り隣に座った。
『みくるさんお願いします』
顔をよく見ると、かわいくて優しそうな顔していた。
だから、その後も楽しく話せてLINEも聞けた。
指名をせずに入店すると、時間でキャストが変わる制度なので呼ばれた。
他の女の子も見たいという話しになり席を立つ。
しばらく経って、
『さっきの団体のところ出戻りで』
りくと君とは別の人につく予定だった。
『あ、りくとの女はこっちだよ』
りくと君の先輩に言われた。
話を聞いたら2番目に着いた女の子とは一言も口を聞かなかったらしい。
理由は可愛い子以外とは話したくないから。
優しいっていう印象があったし、普通に楽しく話せたから、そんな事はないでしょって思った。
でも、先輩の女の子にも本当だよって言われて
少し選ばれた気がして嬉しかった。
その後、みんなでアフターに行く事になった。
私も相手も酔っ払ってたのもあり、キスをした。
先輩の女の子達に止められる。
アフターのお店を出て、みんなで駅まで歩いた。
『みくると帰りたい』
先輩の女の子達が止める。
りくと君はしばらく粘った後、大人しくタクシーで帰った。
私は先輩と始発の電車で帰った。
