第19章 見えない侵入者
「USBがない……。」
誰も動いていない。
それなのに、机の上に置かれていたUSBメモリーだけが消えていた。
神崎主任はすぐに会議室のドアを開けた。
廊下には誰もいない。
「ありえない……。」
朝比奈さんは机の周りを何度も確認した。
「誰かが入った形跡もない。」
私は震える手を握り締めた。
「防犯カメラを見ましょう。」
三人は急いで管理室へ向かった。
映像を巻き戻す。
会議室へ入る私たち。
その後、誰も部屋へ近づいていない。
そして数分後、私たちが慌てて立ち上がる姿が映る。
「……誰も入っていない。」
管理担当者も首をかしげる。
その時だった。
神崎主任が映像を一時停止した。
「待て。」
画面の隅。
ガラス窓に、ぼんやりと人影が映っている。
帽子を深くかぶった人物。
けれど、廊下には誰もいない。
映り込むはずのない影だった。
「拡大できますか?」
画質を上げる。
少しずつ輪郭が鮮明になる。
しかし、顔だけが黒くつぶれ、何も判別できない。
まるで、最初から顔だけを隠すように編集されているかのようだった。
その瞬間。
管理室の電話が鳴る。
課長が受話器を取る。
「……はい。」
課長の表情が一変した。
「えっ、それは本当ですか?」
電話を切ると、ゆっくり私たちを見た。
「五年前に退職した佐伯真奈さんが……。」
一度言葉を飲み込む。
「今朝、会社に来ていたという目撃情報が入った。」
部屋の空気が凍りつく。
私は思わず写真を握りしめた。
佐伯真奈は、五年前に姿を消したはず。
それなのに――。
「彼女は、本当に会社を辞めただけだったの?」
誰も、その問いに答えることはできなかった。
「USBがない……。」
誰も動いていない。
それなのに、机の上に置かれていたUSBメモリーだけが消えていた。
神崎主任はすぐに会議室のドアを開けた。
廊下には誰もいない。
「ありえない……。」
朝比奈さんは机の周りを何度も確認した。
「誰かが入った形跡もない。」
私は震える手を握り締めた。
「防犯カメラを見ましょう。」
三人は急いで管理室へ向かった。
映像を巻き戻す。
会議室へ入る私たち。
その後、誰も部屋へ近づいていない。
そして数分後、私たちが慌てて立ち上がる姿が映る。
「……誰も入っていない。」
管理担当者も首をかしげる。
その時だった。
神崎主任が映像を一時停止した。
「待て。」
画面の隅。
ガラス窓に、ぼんやりと人影が映っている。
帽子を深くかぶった人物。
けれど、廊下には誰もいない。
映り込むはずのない影だった。
「拡大できますか?」
画質を上げる。
少しずつ輪郭が鮮明になる。
しかし、顔だけが黒くつぶれ、何も判別できない。
まるで、最初から顔だけを隠すように編集されているかのようだった。
その瞬間。
管理室の電話が鳴る。
課長が受話器を取る。
「……はい。」
課長の表情が一変した。
「えっ、それは本当ですか?」
電話を切ると、ゆっくり私たちを見た。
「五年前に退職した佐伯真奈さんが……。」
一度言葉を飲み込む。
「今朝、会社に来ていたという目撃情報が入った。」
部屋の空気が凍りつく。
私は思わず写真を握りしめた。
佐伯真奈は、五年前に姿を消したはず。
それなのに――。
「彼女は、本当に会社を辞めただけだったの?」
誰も、その問いに答えることはできなかった。

