大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

陸斗のお母さんが私の家に来て、みんなで探し回ったこともあったっけ。

 そして、いつも陸斗を見つけるのは私だった。
 理由は、陸斗のお気に入りの場所を知っていたから。ただ、それだけ。

「着いた」

 忍び込んだ先は、学校のプールだった。
 陸斗は、小さな頃よくここで水面を眺めていた。
 相変わらず、月明かりを映した水面がきらきらと輝いている。

「よく、ここに隠れてたよね」
「隠れてたわけじゃない。ただ、ここにいただけ」
「そうなの?」
「彩葉だって、ずっと一緒にいたじゃん」