大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

「彩葉?」

聞き慣れた声に振り向くと、陸斗が立っている。

「え、陸斗!? 今日休みじゃなかったっけ?」
「休み」
「じゃあ何してるの?」
「同じこと」

そう言って、陸斗は手に持っていた紙袋を軽く持ち上げる。
中には、昨日着ていた甚平が入っていた。

「……浴衣、ちゃんと出しに行ってるか気になって」
「え、それで来たの?」
「別に暇だったし」

そう言うけど、このタイミングで会うのは偶然にしては出来すぎている。