大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

普段とは違う夜の雰囲気に、少し気後れしてしまう。
足を止めかけたその時――。

「大丈夫」

陸斗がそう言って、そっと手を握ってくれた。
その温度に、少しだけ肩の力が抜ける。
私には場違いな場所かもしれない。

それでも、隣に陸斗がいてくれるという安心感に包まれていた。

店に入ると、カウンター席に並んで腰掛ける。
こんな場所は初めてで、どう振る舞えばいいのか分からず少し戸惑ってしまう。