大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

駅前で見つけた、提灯の灯る少し古めの居酒屋。
どこか懐かしい雰囲気に惹かれて、その店を選んだ。

いつも家で居酒屋みたいなことはしているけれど、陸斗と二人きりで外で飲むことには、ずっと憧れていた。

引き戸を開けると、ひんやりとした店内の空気が、火照った身体を優しく冷ましてくれる。

「気持ちいい……」

思わず、そんな言葉がこぼれた。
しかし、浴衣で居酒屋に入るなんて、不思議な気分だった。