大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

三十分ほどで、花火大会が行われる河川敷近くの駅に着いた。
駅のホームも改札も人で溢れていて、付いていくのがやっとだった。

「はぐれないように」

そう聞こえた次の瞬間、陸斗と私の手が自然に繋がれる。

その瞬間、心臓が大きく跳ねた。

——手、汗とかかいてないよね。

この異常な心拍、陸斗に伝わってないよね。

不安なことだらけのはずなのに、どうしようもなく幸せだった。