大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

「ここ、座ってください」

視線を向けると、少し離れたところに立っていた年配の女性が、辛そうな表情を浮かべていた。

それに気づいて、陸斗が席を譲ったのだと分かる。
……やっぱり。

私は、陸斗のこういうところが好きだ。
人として、すごく。

陸斗は私の目の前に立ち、こちらを見ていた。
改めて見ても、見惚れてしまうほどだ。