大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

玄関の鍵を開けると、見慣れた部屋が目に入る。

短い間だったけれど、ここで陸斗と過ごした時間は、私にとって大切なものになっていた。

料理をしてくれたこと。

一緒にお酒を飲んだこと。

何気ない会話をしたこと。

全部が、昨日のことみたいに思い出される。

「彩葉」

「ん?」

振り返ると、陸斗が優しい表情でこちらを見ていた。

「大丈夫?」

その一言だけで、胸の奥が少し温かくなる。