大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

「……うん、本当に大丈夫」

そう言うと、陸斗はようやく小さく息を吐いた。

「……焦った」

その一言だけが、やけに素直に落ちる。

呆然としている陸斗の髪を、バスタオルで拭いた。

「風邪引くよ!」

「彩葉」

「はい?」

「ひとつだけ、俺のお願い聞いてほしいんだけど」

こんな状況で、お願いなんて何だろう。

視線を落とした先に、陸斗の上半身が見えてしまい、思わず頬が熱くなる。