大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

よほど焦っていたのだろう。

そんな状態の陸斗が、私を抱き締めている。

「何もされてない?」

「何もされてないよ!」

「本当?」

さっきまでの怖い陸斗は、もう完全に消えていた。

代わりにそこにいるのは、いつもの陸斗だ。

今はただ、陸斗の指先がかすかに震えているだけだった。

それに気付いた瞬間、胸の奥の緊張がすっとほどけていく。