大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

立っているだけなのに、空気の重さが違う。

元彼が萎縮するのも、無理はない。

「彩葉」

「はい」

「もしかして、こいつが元彼?」

そう言った陸斗の目がいつもと違いすぎて、私までゾッとしてしまう。

「そう……だけど……」

「殺していい?」

その声は静かだったのに、部屋の空気だけが一瞬で冷えた。

元彼の顔から血の気が引いていく。