大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

「すごく美味しかった!」

「ありがと。仕事がんばって」

そんなふうに見送られるのは初めてで、それだけで胸が温かくなった。

ヤル気スイッチが入った私は、いつもより集中して仕事をこなし、気づけばあっという間にお昼になっていた。

仕事を終えると、急いでアパートへと帰る。

玄関のドアは鍵がかかっておらず、開けると陸斗が出迎えてくれた。

「おかえり」

愛想は相変わらずないのに、どこか落ち着いた表情のまま、しっぽだけ振っているゴールデンレトリバーみたいで、思わず笑ってしまう。