熱く胸を焦がして

 急に、もう忘れたはずの下卑た笑い声がフラッシュバックする。

 高校時代に初めてできた彼氏が、ファミレスで友達相手に私のことを、あることないことベラベラ話していた。
 すぐ真後ろの席に、私が居たことに気づきもせずに。

 第三者にしてみれば、別に大したことではないのだろうけれど、15の私は本気で傷ついた。
 何故、私のように内気で、何の取り柄もない娘を好きになってくれたのだろうと不思議に思っていたのだが、その答えをあんな形で知ることになるなんて。

 私に好意を持つ人なんて、どうせみんなおっぱい星人なのだろう。
 心を閉ざし、少しでも胸が目立ちにくいぶかぶかの服を着て悪い男をブロックするようになった。
 余計に太って見えるとしても、悪目立ちするよりマシだ。

 高校から大学までは女子校だったので、何もしなければ、基本的に女しかいない環境だったが、そのほうが気楽でよかった。