熱く胸を焦がして

 あの日から、私は再び、ブカブカのチュニック姿に戻った。
 悠くんからのメッセージも、三回に一度、返すか返さないかで、電話には全く出ていない。
 深入りする前に、フェードアウトしたほうがいい気がしている。
 もし、彼が私の胸しか見ていないことを知らなければ、夜の誘いにも応じてしまったかもしれない。

 今度こそ幸せな恋だと思ったが、泡沫の夢だった。
 彼が土日休みで、私がシフト制なのも、今となっては好都合だ。
 しかし、土曜に突然、私服姿の彼が職場までやって来た。
「ずっと連絡取れないから心配してたんだ。一度、ゆっくり話せないかな」
「話すまでもないわ!どうせ男の人なんてみんな⋯⋯」
 思わず声を荒げかけた。
 しかし、併設されている児童館に来ていた子供たちの視線に気づき、
「仕事中ですから」
 そう言って背を向けた。

 ここまで冷たくあしらわれたら、もう他の誰かをあたるだろう。