午前零時、夜に恋をした。

1分、2分……なかなかスマホが震えない

やっぱり、図々しかったかな……。
夜凪くんにとって、下の名前で呼ばれるなんて嫌だったかも……

涙がじわりと滲みそうになったその時、手の中でスマホが震えた
大急ぎで画面をひっくり返す

『……べつに、迷惑じゃねぇし』
短い一言。でも、その後にすぐ次のメッセージがポップアップされた

『お前がそう呼びたいなら、好きに呼べば。……ただ、明日学校で間違えて呼ぶなよ』
『クラスの奴らに見られたら、お前が変な噂流されて困るだろ』

私の心配をしてくれているんだ。
一匹狼で怖がられている自分と一緒にいると、私が悪く言われるかもしれないって、
そう考えての言葉

『うん、分かった! 』

そう送ると、今度は少し間を空けて、ぽつりと返信が来た
『……おう。じゃあな、千歳飴。早く寝ろよ』

トーク画面はそこで途切れたけれど、私の胸の奥は、
まるで炭酸サイダーが弾けたみたいにシュワシュワと甘い喜びで満たされていた

「漣くん……」

暗い部屋の中で、その名前を小さく口にしてみる
それだけで、世界で一番特別な女の子になれたような気がした