じゃあね


3ヶ月程して、買い物がてら散歩をしていた。

横に、未津はいないまま。


だけど、見つけてしまった。

未津だ。


「未津!」


トートバッグを持って、比較的ラフな格好をしていた彼女は、俺の声に気付いて走り出した。

当たり前だけど、すぐ追いつく。

未津は肩で息をしていた。

それでも俺から逃げようと、歩を進めようとする。


「待ってって」


腕を掴んだ。

少し捲れた腕には、複数の傷跡があった。

リストカットの跡か…。

付き合った頃は夏だったから、してなかっただけか…?


「何があったか説明してほしい」

「嫌だ」

「…話さないんなら、せめてまた隣にいさせてよ」

「嫌だ!」


強く拒絶された。


「俺まだ、未津のこと好きだよ。未だに、あの不器用なキス、忘れたことない。上手く笑えない未津のことだって、そこも含めて好きだよ」

「好きじゃない、ただの同情。分かるよ、誰にでも優しいだけ」

「そんなことないから…ね?一緒にいてほしい」


未津は泣き出してしまった。


「未津?」

「もう傷付きたくない、彼氏なんか要らない」