おかえりが聞こえる病室

カーテンの隙間から、やわらかな朝日が差し込んでいた。

病室の時計は7時を少し回っている。

夜通し降っていた雨は止み、窓の外には薄い青空が広がり始めていた。

302号室で迎える、初めての朝だった。

亜美はゆっくりと目を開ける。

一瞬、自分がどこにいるのか分からなくなった。

白い天井。

静かな病室。

腕につながった点滴。

「……。」

そうだ。

病院だ。

昨日のことを思い出した途端、胸が少しだけ重くなる。