「あ〜今日合コンだって言ってないんだ」
「当たり前でしょ!昔からあたしの恋愛はあの、恋愛大魔王こと幸人にことごとく邪魔されてきたんだから!今日合コンなんて言ったら、どんな邪魔をされるか……」
「っていうか、なんでこんなに邪魔されるんだろうとかは考えたりしないの?」
「今までに何回もしてる」
17年間生きてきて半分以上を幸人と一緒に過ごしている中で、両手じゃ収まらないくらい、ことあるごとにあたしの恋愛を邪魔して来てるんだから、考えないわけがない。
でも、幸人のことだし、どうしてこんなに邪魔してくるのか大体予想はついてる。
「ならなんで邪魔されるのかわかってるの?」
「そんなの決まってんじゃん。嫉妬」
「………あ〜なるほどね」
「幸人って今まで彼女できたこと一度もないんだよね。まああんな女々しい男誰も付き合いたがらないのも分かるけど。だからあたしが先に恋人できるのが許せないんだよ、僕より先に作るなんて!的な」
そうに決まってる。
じゃなきゃこんな邪魔される意味わかんないし。
「え?あ、そっちの嫉妬?」
「そっちって、他にどっちがあるのよ」
「あ〜いや、いいや!」
春に推されながら教室の中に入っていく。
入った瞬間に、ある人からの視線を感じて、すぐに視線の方向へ目を向ける。
昨日まさにこの教室で2人きりで話してた彼が。
昨日は結局最後まで話をされることなく終わっちゃったし、なんだか気まづくて、思わず目を逸らしてしまった。
「なにしてんの星菜、早く席つきなよ」
「あ、うん」
結局彼とは一言も話すことができないまま放課後を迎えた。
朝から放課後まで彼から何も言われることもないし、
少しっていうかだいぶ引っかかるけど、あたしの自惚れだったのかなと自己解決することにした。
