この溺愛、誰か止めて下さい!

「せいな、おっはよー!」


「はる、おはよ〜」


「今日の合コン気合入れてっ………」


余計なことを口走ろうとしている親友、姫島春(ひめじまはる)の口を思いっきり塞ぐ。


そう、あたしが今日スカートを短くしている理由も、その理由を幸人に言いたくなかったのも全部今日の合コンのため。


「…っ…もごっ………t……」


口を塞がれた春は、慌ててあたしの腕を叩いてくるけれど、
そんなのお構いなしに、春を連れていくことにした。


「はるちゃ〜ん?一緒に行こっか?」


「……ふぁ…っい…」


ぽかんとあたしたちをみている幸人をよそに、春を連れて下駄箱に向かう。


「ごめん幸人、先に行くねー」


「え、ちょ、せいちゃん」


何が起こっているのかわからないというように、幸人からなまえを呼ばれたけれど、無視を決め込むことにした。


下駄箱についてようやく塞いでいた春の口を開放してあげることにした。


「はあっ……はっ……ッ……殺す気?!」


「危うく…」


「殺す気満々じゃん!」



「「……っぷ…あはははっ」」


お互いの顔を見合わせて下駄箱で大笑いするあたしたちを
登校時間で人の行き来が激しいせいか、

通りすがる人たちが、あたしたちの大笑いを横目で見ながら通り過ぎていく。

笑いが収まったところで、あたしたちも靴を履き替えて教室に向かう。


「ところでさ、なんであんなに慌ててたの?」



「なんでって、幸人にバレるじゃん」