この溺愛、誰か止めて下さい!

「せいちゃん、この人誰?」


「え?」


あたしの方を見向きもせず、豊崎君から目を逸らすことなく、そんなことを聞いてから幸人。


表情が見えないから余計怖いんですが。


心なしかいつもより声も低い気がする。



「あの…昨日知り合った豊崎君。今日会おうって誘われてたんだけど…」


「もしかしてさっきの電話の?」


「うん」



幸人が急に目の前に割って入ってきたせいか、一瞬驚いた顔をしていたけれど、すぐに表情が戻って、幸人を凝視していた。


「星菜ちゃんの知り合い?」


「幼馴染ですけど」


「……幼馴染……なんだ、ただの幼馴染か」


「…は?」



誰がどう見ても険悪すぎる空気が漂っていた。


2人のやりとりを側で見ていた女の子たちが、ひそひそとイケメンが揃ってるなどと口々に言っていて、

ただでさえさっきまで人だかりができていたのに、いつの間にか人数がさっきより増えていた。



これ以上騒がれるとほんとにめんどくさいことになりそう。

とにかく早くこの場をおさめなきゃ。



「あ、あの豊崎くん?あたしに用があって来てくれたんだよね?ここまだ学校だし、とりあえず場所移さない?」



「それもそうだね、じゃあ行こうか」


なんとかこの場から離れることはできそう

よかった、あとは幸人に先に帰ってもらうようにお願いすれば、解決かな。



「ってなわけで、ごめん幸人、今日は先に帰ってて」


「むり」


「はい?」