この溺愛、誰か止めて下さい!

「止まっちゃったね、出なくてよかったの?僕は気にしないのに」


「……………」



絶対嘘だ。
気にしないのにって笑ってる今も、目が笑ってないもん。


さっきからずっと怖い顔向けてきてるくせに。


「と、とりあえず離れてよ!ここ学校なんだけど」


「学校じゃなかったらいいの?」


「そんなわけないでしょ」


「せいちゃん照れてるの?」


「はい?全く違いますが?」


「なーんだ」



迫ってきていた幸人の胸を押し返して、距離を確保する。


遊びのお誘いを当日断った上に、電話も無視しちゃったよ。最悪。


あとでちゃんと謝っておこう。



あたしの落ち込んでいる気持ちなどお構いなしに、帰ろと声をかけてくる幸人を、恨めしく思い、思いっきり睨む。



睨まれていることに気づいているくせに、気づかないふりをしてくる幸人の三歩後ろを黙ってただ着いていく。



今日は黙って帰るしかないか。