この溺愛、誰か止めて下さい!

大慌てで扉を閉めて、部屋から出ていく幸人。


幸人のバカ!
ノックしろって毎回言ってるのに!


勢いよく幸人を追い出して、さっきまで騒がしかった部屋が、急に静かになった瞬間
ふと思った。


そういえば…普通だったな、幸人。



準備が終わってリビングに行くと、幸人があたしのママと楽しそうに話していた。

いつもの光景と逆だなあ、なんて思いながら、リビングに足を踏み入れると


あたしが来たことに気づいた幸人は、さっきはごめんね、今日は寝坊?と、いつもと変わらない幸人がそこにいた。



一体昨日の幸人はなんだったんだろうと思ったけど、
あまりにもいつもと変わらないニコニコした笑顔を向けてくるので、考えるのも悩むのもバカらしくなってしまった。


「絶対許さないから!」


「そんなこと言わないでよ、今日は僕が迎えに来たんだよ?珍しいでしょ」


「……起きれるなら毎朝自分で起きてもらっていい?」


テーブルに広がる朝ごはんを頬張りながら、褒めてと言わんばかりの笑顔を向けてくる幸人を一瞥する。


そんなやり取りを見ていたママは、嬉しそうに笑ってあたし達を見ていた。


「2人とも相変わらず仲良しで、安心しちゃった。幸人くん最近うちに来てくれないから、寂しかったのよ〜」


「さえさんにそう言ってもらえるなんて嬉しいな、僕が起きられないから、せいちゃんにばっかり来てもらっちゃってるけど、たまには今日みたいに僕がくるね」


「もちろん、いつでも来てね」