かっこよくなりすぎな黒田くん


入学式から10日ほど。

順調に友達もできて、高校生活にも慣れてきた。

ただひとつだけ、気になることがある。

例のイケメンだ。

私より1つ後ろの、窓際の席。

私は廊下側の席。

時々視線を感じて目をやると、一瞬目が合って逸らされる。

その繰り返し。


しばらくして、何度か彼の顔を見ていて思い出した。

彼の席へズカズカ向かった。


「ねえ!中学一緒だったでしょ!」

「は…」


少しはぐらかすような目をした。


「中学は黒髪だし眼鏡だったから、すぐには分からなかったけど、よく見たら黒田じゃん!」

「そうだけど何…」


黒田は鬱陶しそうに目を細めた。

そして立ち上がって廊下へ向かった。


「ちょっと!高校デビューばれて気まずいの?」


私の言い方も言い方だが。


「誰もお前のこと好きになったりしねーから、勘違いすんな」

「は?私もあんたのこと好きになったりしないし、バーカ!」


揚げ足取りしたけど…私、好きも何も言ってないんだけど…。