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――昼休み。購買へ向かう途中で、クラスメイトの美咲に腕を組まれた。
「ねえ」
「なに?」
「白状しなよ。付き合ってるんでしょ?」
「違う」
「でも井𡈽くん、絶対あんたのこと好きじゃん」
「違うって」
「じゃあ、毎日一緒にいる理由は?」
そう問われて私は答えられなかった。私が一緒にいたいわけじゃない。でも、それを説明しても信じてもらえない。
「羨ましいなあ」
美咲はうっとりとした顔で言う。
「井𡈽くんって完璧じゃん」
完璧。そう、不自然なほどに。
「だから私じゃつり合わないでしょ?」
「それはほら、シンデレラという前例が」
「ちょっと、ひどくない?」
笑いながら美咲に突っ込みを入れる。美咲と話すのは楽しい。話題が彼のことでなければどんなによかったか。



